ハローワークとは?無料の求人掲載方法やシステムについてご紹介
2022/4/21
「ハローワーク」と聞いたことはあるけど、利用方法などがわからない企業の採用担当の方は多くいらっしゃるのではないでしょうか?
今回は厚生労働省が運営する公共職業安定所「ハローワーク」の求人掲載方法などについてご紹介します。
ハローワークとは
ハローワークとは、正式には公共職業安定所といい、厚生労働省設置法の第二十三条に基づき設置される地域の総合的雇用サービス(職業紹介や雇用保険・助成金関連、雇用対策など)業務を行う厚生労働省管轄の機関です。
就職困難者を中心に支援するセーフティーネットとしての側面を持つ国の機関のため、仕事を探す人(求職者)、人材を求める企業(雇用者)共に原則無料で利用できます。
出張所や分室を合わせて全国に500か所以上設置されており、令和2年度の実績は新規求職者数453.7万人、新規求人数790.6万件、就職件数111.5万件、雇用保険受給資格決定件数151.4万件となります。
ハローワークは本所、出張所、分室のほかに特定の対象者に対する専門的支援を実施する下記付属施設も設置しています。
マザーズハローワーク |
子育て中の女性等に対する就職支援の実施 |
新卒応援ハローワーク |
学生、及び卒業後概ね3年以内の既卒者に対する就職支援の実施 |
わかものハローワーク |
正社員を希望する概ね35歳未満のフリーターに対する就職支援の実施 |
外国人雇用サービスセンター |
卒業後にわが国での終了を希望する留学生や専門的・技術的分野の外国人に対する就職支援の実施 |
ふるさとハローワーク |
ハローワークが設置されていない市町村に設置 |
一体的実施施設 |
ハローワークが行う無料職業紹介等と地方公共団体が行う福祉業務等を一体的に実施 |
ハローワークの求人企業向けのサービス
こちらではハローワークの求人募集を考えている企業向けのサービスをご紹介します。
求人の公開
ハローワークでは人材募集が必要な企業の求人情報が公開されます。
申し込まれた求人票は、全国各地のハローワークやWEB上で閲覧可能なハローワークインターネットサービスで公開され、企業の提示した条件面に合う求職者が紹介されます。
事業所のPR情報の提供
求人募集する企業の建物の外観や職場風景、取扱商品やサービスなどの画像情報や企業からのメッセージ・PR情報などをハローワーク内に設置されたパソコンやハローワークインターネットサービス上で公開できます。
豊富なデータに基づく情報の提供
募集したい職種に関する「地域の求職者の数」などの地域の労働市場の状況についての情報などを提供しています。そのほかにも賃金や就業時間などといった求人条件についての相談も可能です。
各種助成金制度の案内
若年者や高年齢者、障碍者の雇入れ・雇用の安定・人材育成に取り組む企業に対し、様々な助成金の案内をしています。
【助成金例】
・雇用調整助成金
景気変動等の経済的理由により事業活動の縮小を余儀なくされた企業が、休業や教育訓練又は出向により労働者の雇用維持を図った場合にそれにかかった費用を助成
・キャリアアップ助成金
非正規雇用労働者の企業内でのキャリアアップを促進するために正社員化や処遇改善の取り組みを実施した企業に対しての助成
・特定求職者雇用開発助成金
高年齢者、障碍者といった就職困難者に対して継続雇用する労働者として新たに雇い入れた事業主に対して、賃金の一部に相当する額を助成
・トライアル雇用助成金
職業経験、技能、知識の不足等によって安定的な就職が困難な求職者を一定期間(原則3か月)試行運用する企業に対しての助成
その他のサービス
・就職面接会や企業説明会を随時開催
・応募が増加する求人条件や雇用管理に関する提案
ハローワークで無料で人材募集する方法
ハローワークで求人募集する際は、事業所情報の登録と申し込み登録が必要となります。
事業所の所在地域を管轄するハローワークに申し込みましょう。
こちらではハローワークでの求人募集を行う一連の流れをご説明します。
※ハローワークの開庁時間は原則9:00~17:00(平日)となります。
①事業所情報の登録
まずはハローワークに事業所の情報を登録します。
登録する情報は会社の特長や事業内容、待遇や福利厚生といった基本情報となります。
登録した情報はその後掲載する求人情報に共通して記載されます。
ここで登録する基本情報は求人情報の中でも求職者が重視するポイントとなります。
会社のアピールポイントなども併せて記載するといいでしょう。
事業所情報の登録方法は2種類あります。
1.ハローワーク内に設置されている端末で会社情報を仮登録してから窓口で本登録します。
端末の利用が難しい場合はハローワーク内にある求人申込書(書類)に記入し窓口で登録することも可能です。
2.事前にお持ちのパソコンで会社情報を仮登録し、ハローワークでの内容確認後に本登録する。
②求人情報の登録
事業所の登録が完了したら次は求人情報を登録しましょう。
求人情報は職種別・就業場所別・雇用形態別・フルタイム、パートタイム別に作成していきます。
フルタイムとパートタイムは雇用形態(正社員・非正規社員等)や給与形態(月給制・時間給制等)ではなく、労働時間によって区別されます。
ここで入力した情報はそのまま求職者に提示されます。わかりやすい内容で入力しましょう。
求人情報の登録方法は2種類あります。
1.ハローワーク内に設置されている端末に求人情報を入力(仮登録)
端末の利用が難しい場合はハローワーク内にある求人申込書(書類)に記入し、ハローワークの窓口で内容の確認後公開されます。
2.お持ちのパソコンでハローワークインターネットサービスにアクセスし、求人情報を入力(仮登録)
その後ハローワークの窓口で内容の確認後公開されます。
③求職者から応募があった場合
ハローワークからの紹介の場合
1.窓口での紹介
求人への応募者についてハローワークから連絡が来ます。
条件面の確認や面接日などの調整を行います。
2.オンラインハローワークからの紹介
マイページ開設済みの企業の求人を対象とした紹介です。
ハローワーク側が求職者に送信した対象求人に応募があった時点で紹介状が発行され、応募があった旨が通知されます。
マイページのメッセージ機能や電話で企業側から直接求職者に連絡を取り、面接日時等の調整を行います。
ハローワークからの紹介以外の応募
マイページ開設済みの企業の求人を対象とした応募です。
マイページ上で求職者がハローワークを介さず直接応募を行います。
応募があった旨は企業マイページに通知されますのでメッセージ機能や電話で直接求職者に連絡を取り、面接日時等の調整を行います。
※こちらの応募方法はハローワークの紹介ではないため、紹介状の発行はありません。
ハローワーク等の職業紹介を要件とする助成金等の支給対象外となりますのでご留意ください。
④面接
応募者との面接を行います。
⑤採用
採用・不採用の如何に問わず応募者とハローワークに結果を報告してください。
採用の場合、応募者には労働条件通知書を交付してください。
※ハローワーク以外での募集で採用予定人数に達した場合も、求人を取り消す必要がありますのでその旨連絡してください。
まとめ
国が運営していることから募集から採用まで一貫して無料で行えるハローワークは、経費を抑えたい採用担当者様にとって大きなメリットがあることがわかりました。
ぜひ一度利用されてはいかがでしょうか?