WEBサイト(ホームページ)制作における「ディレクション費用」について
2018/9/26
今や企業、医療機関、公的機関等には欠かせないWEBサイト(ホームページ)です。
いざ制作会社に相談・依頼すると「ディレクション費」「コーディング費」といった専門用語が記載された見積書に「これって何の費用?」といった疑問が出てくる人が多いのではないでしょうか?
実際、WEBサイト(ホームページ)制作時には様々な費用が発生します。
多少の違いはあれ、初期費用としては下記内訳で見積もられているかと思います。
ここに記載されているのは、必要最低限の項目ですので、制作会社によっては更に細分化されている場合もあるかと思います。
WEBサイト(ホームページ)制作費 ※初期費用
- ディレクション費
- デザイン制作費
- コーディング費用
- コピーライティング費用
- 素材費(写真、イラスト等)
今回はその中でも「ディレクション費」についてお話します。
「ディレクション費用」とは?
「ディレクション」とは何の費用でしょう。見積りに「ディレクション費」の項目がない場合には、その他の項目に見積りが含まれていることがほとんどですが、WEBサイト(ホームページ)制作の内容にも影響してきますので、記載がない場合や不安な場合にはディレクションの有無も聞いてみて(確認)下さい。
少し話しが逸れましたが、「ディレクション費」とは、WEBディレクターの稼動費用です。一言で表すと、デザイナー、エンジニアなどのチームメンバーに指示を出し、まとめあげる現場監督的な人です。
WEBサイト(ホームページ)制作当初から完成までを一貫して担当し、デザイナー、エンジニアよりも制作に携わる期間も長い為、費用も高くなります。
主な業務内容としては以下になります。
WEBディレクターの主な業務内容
- 打ち合わせ(ヒアリング)
- 資料作成(サイトマップ、ワイヤーフレーム等)
- 仕様策定
- プロジェクト進行管理(スケジュール管理、工数管理)
上記内容を人日計算で金額を見積ります。
また、「ディレクション費」を“制作費用の全体金額の20%”などパーセンテージで算出している場合もあります。
WEBディレクターは、WEBサイト(ホームページ)の品質を左右する重要な役割
WEBサイト制作の他の制作費用と比較すると、費用が高額な割に実際の内容が分かり辛い為、一般的にイメージし辛いのかもしれません。
その為、「こんなにかかるの?」「こんなにいらいないでしょ?」「値引きしてよ!」と思う方もいるかもしれません。
制作プランにもよりますが、WEBサイト(ホームページ)制作は、専門知識や経験豊富なディレクターが、クライアントが希望するイメージをヒアリングし、その内容を具現化していく為、このWEBディレクターによる作業が正確でなければ、WEBサイト(ホームページ)制作も成功しません。WEBディレクターが成功の鍵を握っていると言っても過言ではないくらい重要な項目になります。
前述の理由により、この費用の値引きしてしまうと、WEBディレクターの工数が削減される為、WEB制作の品質(クオリティ)低下を招いてしまいます。
WEBサイト制作の際には、その点を理解した上で、進めましょう。
WEBディレクター適正
上記のように、「WEBディレクション」はWEBサイト制作に於いて重要な役割を担っているので、適正な金額を支払う必要性や価値があると判断せざるを得ないでしょう。只、いかなる成果物もそうですが、問題は「金額に見合うWEBディレクションを行ってくれるかどうかです。
WEBサイトのデザイン等は、制作事例を見ればクオリティやイメージは判断できますが、WEBディレクターが適任かどうかは、判断がし辛いでしょう。
WEBディレクターのランク
WEBディレクターの価値は、一般的に「デキるレベル」に応じて、以下の3つのランクがあると言われています。
レベル1(初級):クライアントの要望を最低限満たすことが「デキるレベル」
とりあえず言われたものを「言われたとおりに形にできる」という初級レベルです。
逆に言えば「それしかできない」為に、クライアントの要望には一応対応していても、それに関連する「言わなくても当然」の要求に気が回らず、トラブルに発展するケースが多いレベルとも言えます。
レベル2(中級):クライアントの要望に完璧な対応が「デキるレベル」
上記[1]に対して、クライアントに先回りで指摘、確認ができ、期待通りのWEBサイト(ホームページ)を構築できる中級レベルです。
このレベルであれば、クライアントの満足も得られるでしょう。
レベル3(上級):クライアントにビジネスモデルの提案が「デキるレベル」
クライアントの要求から、本来の目的を見出し、その目的の実現に必要なビジネスモデルを提案できる上級レベルです。
企業におけるWEBサイト(ホームページ)の目的は、あくまでビジネスとして「利益を生む」ことであって、「WEBサイトを作ること」が目的なのではありません。
金額に見合うWEBディレクターかどうかの判別
見積りの段階で、「WEBディレクション費用」が高いと感じた場合や、初めて制作を依頼する場合には、上記のランクを見分ける為に幾つかの質問項目を用意するのもよいかもしれません。
質問内容(例)
- WEBディレクターとしての実務経験年数。
- 直近での担当したWEBサイト(ホームページ)内容
- -制作規模(金額)
- -プロジェクト人数
- 専任ディレクターとして同時制作していた担当案件数
- 担当した業種
冒頭で少し触れました様に、WEBサイト制作には「WEBディレクター」以外にも、デザイナー、コーダー、ライター等も欠かすことはできませんが、「WEBディレクター」は監督にあたります。
素晴らしい“WEBサイトを制作”し、“WEBサイト(ホームページ)を利用した利益創出”を行う為にも、「WEBディレクター」の業務内容を確認してみて下さい。